マイクロソフトは,Visual Basic 6.0以前の開発スキルを持つユーザーに対して,VB.NETへの移行を促す「VBマイグレーション」と呼ぶキャンペーンを10月4日に開始した。同時に,2003年7月に発表したVSIP(Visual Studio Industry Partner)プログラムに基づいた「マイグレーション・パートナ」の募集を新たに始めた。パートナと一丸になって.NETへのマイグレーションを推し進める。

 Visual BasicがWindowsの普及に多大なる貢献をしたことは,疑いようがない事実だ。そのVisual Basicは,2002年にVisual Basic.NET(VB.NET)になり,開発生産性や実行時の安全性などが高められた。だが,それに伴い大きく言語仕様なども変更された。特に,オブジェクト指向と呼ぶ考え方が導入され,再学習が必要などの理由からユーザーの移行が進まず,依然として変更前のVisaul Basic 6.0を使い続けているユーザーが多い。

 しかし,最近ではサード・パーティ製の.NETコントロールがそろってきており,VB.NETでもVBのようなコントロール・ベースのプログラミングが容易になってきた。今回のキャンペーンでは,Visual Basic 6.0を使い続けているユーザーに対して移行に必要な情報を提供し,VB.NETの利用を推進する。

 「VBマイグレーション」キャンペーンでは,専用のWebサイトを設置して,VBからVB.NETに移行するのに必要な技術情報や事例を紹介する。例えば,「ADOプログラマのためのADO.NET入門」,オブジェクト指向入門,クラスの作成や継承,ASP.NET入門などの記事が既にWebサイトに掲載されている。マイグレーション・パートナについては候補があり,近日中に情報が公開される見込みだ。

(山口 哲弘=日経Windowsプロ

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