米Microsoftが「Windows XP Media Center Edition 2005」(XP MCE 2005,開発コード名 Symphony)を10月12日の米国ロサンゼルスのイベントで発表する――そんな報道がいくつかの通信社で相次いだ。XP MCE 2005以外にも「Media Center Extenders」,Xbox用ソフト製品も発売するという。筆者は,より詳細な情報や出荷時期について,秘密保持契約(NDA)を結んでいるので議論できないが,他誌の報道をまとめよう。

 これらの新製品の発売は,「Windows XP Reloaded」の第2波に相当するものだ。XP Reloadedは,世界で3億人以上が使っているXPユーザーの興奮を再起させることを目指した,Microsoftのマーケティング・キャンペーンである。

 CNET.comによると,XP MCE 2005はインタント・メッセージ,CDおよびDVDへの記録機能,同期機能のほか,いくつか新機能を搭載している。Microsoftは2002年にXP MCEの販売開始以来,2003年に最新版を出した。これまでのXP MCEと同様に,もうすぐ発売のXP MCE 2005は,パソコンの新機種にプレインストールして販売される。

 「XP MCE 2005をインストールしたパソコンには,もはやテレビ・チューナー・ソフトを入れておく必要はないだろう」とCNET.comは報道している。エントリ・レベルのパソコンのコストは,これで劇的に下がるだろう。

 伝えられるところによれば,MicrosoftはMedia Center搭載製品に関して,新たな施策を準備中だという。これは,Media Centerからネットワーク経由で,家のなかのほかのパソコンに接続できるものである。実際には様々な形態をとる。

 第1に,パソコン・メーカーとホーム・ネットワーク機器ベンダーは,どのテレビにも接続できる標準的なセットトップ・ボックスを提供する。第2に,MicrosoftはXbox用のソフトを提供する。このソフトは,Media Center Extenderのように,Xboxのゲーム・システムを追加するものだ。そして第3に,Microsoftはテレビ・メーカーと共同で,Media Center Extenderの機能を次世代テレビに統合するように働きかける。

(Paul Thurrott)


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