シマンテックは9月16日,イメージ・バックアップ・ソフトの新製品「ノートン・ゴースト9.0」を発表した。出荷開始は10月15日,価格は1万290円である。

イメージ・バックアップとは,ファイル単位ではなくディスク・ボリューム全体のデータをイメージ・ファイルとして書き出す技術。従来の「ゴースト 2003」はDOSベースだったため,一度OSをシャットダウンしてからバックアップしていた。ゴースト9.0はOSの稼働中でも,イメージ・バックアップができる。

 今回発表したゴースト9.0は,これまで「V2i Protector 2.03 Desktop Edition」と呼ばれていた製品である。米Symantecは昨年,V2i Protectorの開発元である米PowerQuestを買収しており,今回V2i Protectorの製品名をゴースト9.0に改めた。ゴースト9.0は,稼働環境として.NET Frameworkが必要であり,Windows 9x系やWindows NT 4.0以前のOSでは利用できない。そのためゴースト9.0のパッケージには,これらのOSでも利用できる旧バージョンの「ゴースト2003」が同こんされている。

 ゴースト9.0は,一度ボリューム全体のバックアップをとったあとは,次回からは変更があったブロックだけをバックアップする「増分バックアップ」が利用できる。バックアップ・データは内蔵ディスクだけでなく,USB/IEEE 1394接続の外付けストレージにも記録できる。

 システムのリストア時は,製品付属のCD-ROMでマシンをブートし,バックアップ・データからボリュームを書き戻す。ボリューム全体ではなくファイル単位でデータを復元するのも可能。動作環境はWindows 2000/XP。旧バージョンであるゴースト2003の稼働環境はWindows 98/Me/NT 4.0/2000/XPである。

 なお,ゴースト9.0はV2i Protector 2.03と比べて,価格が6000円超の値下げになっており,機能的な違いはない。

(中田 敦=日経Windowsプロ

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