米Microsoftは9月10日,オランダ・アムステルダムで開催された展示会「IBC2004」で,「Windows Media 9 Series」を使ったエンド・ツー・エンドの高品位(HD:High Definition)放送やコンテンツ配信ソリューションを様々なベンダーが展示したと発表した。いずれもソフトウエア・ベースまたはハードウエア・ベースのリアルタイムな高品位エンコーディング・システムを内蔵している。

 この技術をベースにした製品群には,次世代のセットトップ・ボックスやDVDプレーヤが含まれる。同社Windows Digital Media Division担当副社長のAmir Majidimehr氏は「われわれはWindows Media 9 Seriesがどのように,WindowsベースのPC/家電品/テレビを高品位(HD)化しているかをデモするつもりだ。Windows Media 9 Seriesの品質と圧縮効率は,業界の標準化団体と連動しており,多数採用される勢いがあるうえに,広範囲な先端的な高品位放送のシナリオを可能にした」と語った。

 Windows Media Video(WMV)9は最近驚くべき進歩を遂げた。WMV 9ベースのVC-1標準の仕様が,最終承認に向けて準備されているところだ。VC-1はさらに,最近「Blu-ray Disc(BD)」と「HD DVD」という2つの次世代HD用光メディア向けに,必須のビデオ・コーデックとなった。Microsoftによると,WMV 9でMPEG-2の3倍の圧縮効率を実現しており,HDコンテンツを6M~8Mビット/秒という低いビット・レートでも配信できるようにすると明言した。HD WMVをまだ見たことがないのなら,お薦めする。それはとても感動的だ(該当サイト)。

(Paul Thurrott)