米Microsoftはサーバー用仮想マシン・ソフト「Virtual Server 2005 Standard Edition」と「同Enterprise Edition」の開発を完了した。同製品は,ソフトウエア・ベースの仮想化された環境にサーバーOSをインストールすることで,より簡単にサーバーを管理することを目的としている。

 2003年に米Connectixから買収したデスクトップ向けのVirtual PCと同様のもののサーバー向け製品。どちらのエディションも,Windows Server 2003上だけで稼働し,Windows NT 4.0とWindows 2000がインストールできる。同Standard Editionは,4CPUまでサポートし,価格は499ドル。同Enterprise Editionは,32CPUまでサポートし,価格は999ドル。

 MicrosoftのBob Muglia上級副社長は「われわれの顧客は,インフラ経費をカットして,情報システム部門とシステム開発部門のスタッフの時間を有効に使える方法を探していた。彼らはアプリケーションのテストや開発,サーバー統合などを合理化したいと思っている。あるいはレガシー・アプリケーションを新しいハードウエアに移行して,Windows Server 2003上で稼働させたい。Virtual Server 2005はこれらの要望に合致し,自動的にシステムを展開して設定することを,簡単に実現してくれる」と語った。

 Virtual Server 2005には,3つの核になる用途がある。(1)ソフトウエアの開発とテストの自動化,(2)レガシー・アプリケーションの稼働,(3)サーバー統合--である。Virtual Server 2005は,競合するVMwareのサーバー向け製品と異なり,仮想マシン・ソフトとサーバー管理ツールの合体製品になっている。

(Paul Thurrott)


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