米Microsoftは7月12日夜,「Windows Update Services(WUS)」と呼ばれる企業システム向けパッチ適用ソフトのリリースを2005年前半へ延期することを明らかにした。従来の予定は2004年秋だった。これに伴いWUSのパブリック・ベータ(ベータ2)のリリース時期も,従来の夏から2004年末へとずれ込む。この公開評価プログラムのフィードバックを反映させて,最終版を完成させる。

 WUSは「Software Update Services(SUS)」の後継バージョンで,Windowsにネットワーク経由で修正パッチを適用するWindows Updateサイトを,企業内ネットワークに構築するソフト。今回のリリース延期に関して,同社広報担当者は2つの要因を挙げた。

 第1は,前回のベータ版公開に伴って,消費者とパートナ企業の興味に拍車がかかり,評価が進んだこと。これらを検討し,フィードバックを次のベータ版(ベータ2)に反映させようとしている。

 第2は,WUSの開発チームがWindows XP Service Pack 2(SP2)の「自動更新」機能のエージェントの開発に忙しいこと。新しいエージェントは,Windows Updateサイトへ直接アクセスするXP SP2の一般ユーザーとともにWUSを利用する企業ユーザーの利便性を向上させる。同社によると「今回の決定は,XP SP2の新しい「自動更新」技術を反映させ,必要な統合とテストを実施し,XP SP2リリースの影響で,ふらついているWUSの開発スケジュールをしっかりしたものにするものだ」という。

(Paul Thurrott)