米Microsoftの広報担当者が明らかにしたところによると,同社は「Windows XP Service Pack 2(SP2)」を8月初旬に,製造工程へ引き渡すという。今回の発表により,インターネット上で流れていた様々なうわさを否定し,この2週間しばしば遅れていたリリース時期を固定することになった。

 Windowsクライアント・ビジネスを担当するPoole上級副社長は米国時間7月12日,トロントで開催する「Microsoft Worldwide Partner Conference 2004」の基調講演の中で,リリース・スケジュールとXP SP2の詳細を発表する予定だ。

 同社広報担当者によれば,SP2は完成に近づいており,Windows Update最新版が完成すれば終わりという段階に来ている。「Microsoftは8月にSP2を製造工程に渡すために作業中」だという。「最終版であるrelease to manufacturing(RTM)の完成とともに,MicrosoftはSP2の配布を開始し,Windows Updateバージョン5も公開を始める。

 SP2によってMicrosoftが目指しているのは,消費者の利便性を最適化することである。それには,SP2を素早く配り,Windows Updateバージョン5を使うことである。新しいダウンロード技術は,ナローバンドとブロードバンドの両方のユーザーに効率的なものになっている。

 Microsoftは消費者への啓蒙活動も進める予定である。同社は,XP SP2の自動更新機能を有効にすることの重要性を宣伝する。自動更新機能は,重要なセキュリティ・パッチを自動的にダウンロードし,そしてインストールしてくれる。この機能を有効にすることは,セキュリティ環境が変わったときに,Microsoftに素早い対応を促し,消費者に危険の初期において効果的に自分のパソコンを更新する機械を与えることになる。

 さらにMicrosoftは今週,新しくWindowsマーケットプレイスWebポータルを発表する。消費者がサードパーティ製ソフトや,Windowsで稼働するハードウエアと周辺機器を見つけて購入するのを手助けするWebサイトである。他にもPoole氏は,Windows XP Media Center(XP MCE)向けのライセンス方式の変更も発表する。この変更は今年の年末商戦向けに効果を発揮するだろう。現在,詳細は不明であるが,分かり次第お伝えする。

(Paul Thurrott)