マイクロソフトは7月6日,PDA用のOS「Windows Mobile 2003 Second Edition software for Pocket PC 日本語版(Pocket PC 2003 Second Edition)」をハードウエア・メーカー向けに提供開始したと発表した。2003年6月に発表したPocket PC 2003の改良版になる。同時に,ソフトウエア開発者向けにPocket PC 2003 Second Editionのエミュレータとリソース・キットを同社のWebサイトで公開する。

 主な改良点は,(1)横240×縦320ドットに固定されていたディスプレイ解像度が480×640/480×480ドットなど多様なサイズに対応した,(2)狭い画面で効率よく情報を表示するために電子メールやPIMソフトで文字サイズを変更できるようにしたり,Webブラウザで横スクロールが少なくてすむようレイアウトを変更する機能が追加された,(3)無線LANのセキュリティ機能であるWPA(Wi-Fi Protected Access)に標準で対応した――など。

 富士通が発表と同日に,このPocket PC 2003 Second Editionを採用したPDA「Pocket LOOX v70」を発表した(写真)。130万画素のデジカメ機能と無線LAN機能(IEEE 802.11b)を内蔵し,VGA(480×640ドット)ディスプレイを備えるのが特徴。出荷開始は7月中旬。価格はオープンで,予想実売価格は8万円前後。今後,カシオ計算機,デル,東芝,日本ヒューレット・パッカード,日立製作所がPocket PC 2003 Second Edition搭載製品を発表する予定。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ