米国時間6月23日遅く,米Microsoftはハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けのWindowsを開発していることを認めた。この製品は「Windows Server 2003, HPC Edition」と呼ばれており,スケーラブルに並列処理をこなす。エンジニアリング,生命科学,財務などの専門分野に向けて提供する。

 同社幹部によると「Windows Server 2003, HPC Editionは,HPCアプリケーションの開発,HPCクラスタの導入・管理を実現するためのWindowsベースのソリューションになる。スケーラビリティがあり,簡単に利用できるようになっている。高性能ながらコストを抑えてHPCの基盤を構築できる。加えてこのEditionには,MPI(メッセージ・パッシング・インターフェース)のようにHPC分野で確立された業界標準が備わる。AMDやDell,IBM,Intel,Hewlett-Packard,Verari,Cornell Theory CenterのようなOEMやミドルウエア・ベンダー,独立系ソフトウエア・ベンダーにサポートされている」という。

 5月初め,Microsoftの上級副社長Bob Muglia氏とインタビューしたとき,同氏はハイ・パフォーマンス・コンピューティングが同社の弱い分野であることを認め,すぐそれに対応することをほのめかしていた。Windows Server 2003, HPC Editionの出荷は2005年遅くに予定されている。価格や製品構成は未定という。

(Paul Thurrott)