マイクロソフトは5月26日,同社のビジネスおよび開発用ソフトウエア製品のサポート期間を,最短でも製品発売から10年間に延長すると発表した。現在「メインストリームサポートフェーズ」にある製品や今後の新製品が対象で,Windows 2000/XP ProfessionalやWindows 2000 Server,Windows Server 2003などが対象となる。

 現在のサポート期間は,(1)「メインストリーム・サポート」が製品発売から5年,(2)「延長サポート」がメインストリーム・サポート終了から2年,(3)Webサイト上で技術情報を提供する期間である「オンライン・セルフ・ヘルプ・サポート」が最短8年――である。

 それが6月2日から施行される新サポート期間ポリシーでは,(1)メインストリーム・サポートが「製品発売から5年または後継製品の発売から2年」,(2)延長サポートが「メインストリーム・サポート終了から5年または2番目の後継製品の発売から2年」,(3)オンライン・セルフ・ヘルプ・サポートが最短10年となった。

 セキュリティ更新プログラムに関しては,製品発売から最短でも10年間,すべてのユーザーに無償で提供されることになった。従来「Windowsアップデート」でセキュリティ更新プログラムが提供される期間に関しては,「最短でも延長サポート期間終了まで」だった。

 2000年3月31日に発売されたWindows 2000 Professionalの場合,新サポート・ポリシーでも,メインストリーム・サポート・フェーズの終了は2005年3月31日のままである。しかし,2001年12月31日が「製品発売日」となっているWindows XP Professionalの場合,Longhornの発売日から2年後がメインストリーム・サポート・フェーズの終了日となる。

 なお,Windows XP Home Editionを含むコンシューマ製品については,サポート期間の延長は発表されていない。また,セキュリティ更新プログラムの提供期間も,「メインストリーム・サポート期間終了まで無料で提供」とされているだけであり,2006年12月31日で終了してしまう。

 マイクロソフトでは今回のサポート期間延長について「日本法人が米国本社に働きかけて実現したもの」(広報)と述べている。ぜひ次は,Windows XP Home Editionを含む全製品のサポート期間延長に努力してもらいたい。

(中田 敦=日経Windowsプロ