世界最大手のゲーム会社の1つである米Electronic Arts(EA)は,米Microsoftのオンライン・ゲーム・サービス「Xbox Live」向けにゲームを発売することになった。EAとMicrosoftが5月11日,現在開催中の「Electronic Entertainment Exposition (E3) 2004」において明らかにしたもの。

 EAとMicrosoftの関係は,この1年間あまりよくなかった。というのも,MicrosoftがXbox Liveを開始した2002年末に,EAは様々な理由を付けてXbox Liveに参入することを拒否したからだ。このときEAは,Xbox Liveに参入することによってEAの顧客にアクセスできるようにしてやる理由はない,と主張していた。

 しかし,今回のE3においてEAとMicrosoftは,両者の問題は解決済みであり,今後はEAのゲームがXbox Live上で利用できることを積極的に宣伝するつもりであると述べた。EAは,Xbox Liveに対応したゲーム・タイトルを2004年末までに15本出荷する予定だ。その中には,超人気タイトルである「Madden NFL 2005」「NBA Live 2005」「NASCAR 2005: Chase for the Cup」「GoldenEye: Rogue Agent」が含まれる。EAのXbox Live対応ゲームの1作目は,8月にリリースされる予定だ。

 これまでEAがXbox Liveに参入していなかったことは,Microsoftにとって痛手になっていた。というのも,EAが販売する人気オンライン・ゲームは「PlayStation 2」専用だったからだ。このおかげでソニーは,何百万個というPlayStation 2用のネットワーク・アダプタを販売できた。これがあるとPlayStation 2のユーザーはオンライン・ゲームができるようになる。現在,Xbox Liveを利用するユーザーは100万人にとどまっている。EAがXbox Liveに参入することによって,Xbox Liveのユーザー数が増えるのは疑いないだろう。

(Paul Thurrott)