Microsoftは米国シアトルで開催されているWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC) 2004で,Digital Rights Management(DRM)技術の大きな変更を発表した。新しいDRMは,定期購読制によってオンライン・サービスを提供可能にする。

 開発コード名「Janus」と呼ぶ新技術は,オンラインの音楽ショップなど電子商取引サイトなどが,デジタル化された音楽や映画などのコンテンツを,その都度購入するのではなく,定期購読制で買えるようにする。ユーザーは,購読期間中ならば,このようにして購入したコンテンツをヘッドホン・ステレオなどのポータブル機器にコピーして楽しめる。購読期間が過ぎると,コンテンツを再生できなくなる。

 Microsoftによると,「現在のDRMによる定期購読モデルでは,購入したコンテンツをそのコンピュータ以外のデバイスでは視聴できない」という。今後2~3カ月のうちに複数のデバイス・メーカーから,Janusに対応した機器が発表される見込みだ。

 Janusを使ったWindows Mediaのオンライン音楽ショップは,Apple ComputerのiTunes Music Storeなどのような一般的な都度購入によるオンライン音楽販売とは明確に異なる。Microsoftは,「AOLやNapster,Walt Disneyなどが,Janusを将来の各社のオンライン・サービスに組み込む予定だ」としている。

(Paul Thurrott)