Javaの発明者で米Sun Microsystemsの副社長兼フェローのJames Gosling氏は,過去10年にわたりMicrosoftに対して好意的な言葉を使ったことがない。しかし,今回の19億ドルの和解については違った。同氏は,先週その和解を弁護し,そしてその文案がほとんどJavaプログラム言語に触れさえしなかったことに懸念を示した。

 「われわれはJavaコミュニティを売ったわけではない」とGosling氏は言った。「われわれは自らの魂をダーク・サイドには売らなかった。われわれは愚かな尻尾を振る犬っころに変わったわけではない。われわれは何年もかけてMicrosoftと幾多の経験を共にし,そして非常に注意深くなったのだ。われわれは愚かで陰でこそこそ悪さをする飼い犬の群れじゃない。われわれはすべての様々なコミュニティの必要性を,公平にバランスさせるために,何年も一生懸命に働いてきた。硬くならず,少しは信頼してほしい」。

 しかし,問題なのは,Javaでより開かれた道を何年も追った後でも,オープン・ソースという観点からSunへの信頼が低いままだということだ。われわれが今抱いているのは,ほんの少しの信頼なのである。

(Paul Thurrott)