米Microsoftと米Sun Microsystemsの意外な和解に関して,だれも触れていないことが1つある。それはMSがSunに対して支払う和解金が,以前報じられていた19億ドルよりも高い可能性があるということだ。その理由は,もしMicrosoftが和解した特許の許諾条項を拡張することを選んだ場合,Microsoftは自社の意思でSunに10年間にわたり約4億5000万ドルを支払うことにも同意しているからだ。

 この条項は1年間の期限付きだが,Microsoftは10年間,1年に1度,随意でそれを延長できる。もし,Microsoftが10年分ライセンスを延長することを選べば,2つの会社は自動的に自分たちの特許をクロスライセンスするだろう。大胆なことだ。

JavaはSunとMSだけのものになるか?
 そこで気になるのがJavaの技術だ。JavaはSunの技術の中でも一番大事だが,正直にいうと,両社ともに様々な考えを提供したようには思えない。私は,SunがJavaをオープンソースにすることを期待しており,和解のニュースが届いたときには,きっとJavaのオープンソース版がその和解案の一部になるだろうと思っていた。

 しかしそれは間違っていた。Javaについてはかろうじて触れられているだけだ。Sunのレイオフと財務上の問題から考えて,今こそ明らかに,同社がJavaをJavaコミュニティに任せるべき時である。

(Paul Thurrott)