米Microsoftは3月24日,モバイル製品用OSの新版Windows Mobile 2003 Second Editionをリリースした。Pocket PCやスマート・フォン用の新しいOSで,VGA(640×480)など高解像度画面やディスプレイ・モードのダイナミック・スイッチ機能など多数の特徴が追加されている。

 よく知られているように,このOSはユーザーに直接出荷されない。現行製品のユーザーはハードウエア・メーカーに追加料金を払ってアップグレード・サービスを受ける必要がある。HPや東芝のような企業がアップデート・サービスを開始するのは,数カ月先になるだろう。さらに現在販売されている機種の中にはアップデートされないものも多く,ユーザーは失望するかもしれない。

 「Windows Mobile 2003 Second Edition」をめぐって混乱する発表もあった。米Dell,米Hewlett-Packard,東芝の代表者が,上記発表と同じ週に米サンフランシスコで開かれた「Microsoft Mobile Developer Conference」において,Pocket PC機器を無償でこの新しいOSにアップグレードすると発表していたのだ。これには公式にはアップグレードされないはずの機器も含まれていた。みっともない間違いだ。

 特にDellは,別のところで現行のAximをWindows Mobile 2003 SEへアップグレードするサービスを提供しないと発言している。Dellは「将来発表するAxim製品だけでWindows Mobile 2003 Second Editionを実装する。われわれは現行機種のAxim X3やAxim X5向けに,Windows Mobile 2003 Second Editionを提供する計画はない」という。これはAximユーザーには,かなりショックな内容だ。

(Paul Thurrott)