NECと日本ヒューレット・パッカードは3月25日,運用管理ツール分野の提携関係を従来より強化すると発表した。これまでは日本HPが運用管理ツール「HP OpenView」をNECにOEM供給するなどしていたが,今後は両社で運用管理ツールを相互に補完し合うほか,運用管理ツールの共同開発にも着手する。

 今回の提携強化により,NECはバッチ・ジョブの実行・監視ツール「WebSAM JobCenter」を日本HPにOEM供給する。一方,日本HPも,IT運用管理のベスト・プラクティスを規定した標準フレームワーク「ITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)」に準拠したサービス管理ツール「HP OpenView Service Desk」をNECにOEM供給する。両社はそれぞれ統合管理ツール群「WebSAM」と「HP OpenView」を開発・販売しているが,相互のOEM供給により不足する管理機能を補い合う。

 両社は運用管理ツールの共同開発にも乗り出す。まず,両社の運用管理ツールのフレームワークとなる「WebSAM MCOperations」と「HP OpenView Operations」のGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を統合することなどにより相互運用性を高め,WebSAMとHP OpenViewに共通して利用できる管理機能を強化する考えだ。

 NECと日本HPは,WebSAMとHP OpenViewの販売促進についても協力していく。2社共同の広告を出したり,展示会や各種セミナーに共同出展したりする。

(渡辺 享靖=日経Windowsプロ)