コンピュータ・アソシエイツやベリタスソフトウェアなどのソフトウエア・ベンダー各社は2004年1月28日,マイクロソフトが同日発表した「Windows Small Business Server(SBS)2003」向けのソフトウエアを発表した。各社とも通常のWindows Server 2003用のソフトに比べて価格を割り引いているのが特徴。例えばベリタスのバックアップ・ソフト「VERITAS Backup Exec 9.1 for Windows Small Business Servers」の場合,通常はソフト本体とオプションの合計で54万4000円で販売している製品を,13万2000円で販売する。

 なお,原則としてSBS 2003でもWindows Server 2003用のアプリケーションが問題なく利用できる。各ベンダーがいうSBS 2003用ソフトとは,SBS 2003上で動作確認をし,かつSBS 2003上でのみ利用できるというライセンス上の制限を課したものを指す。中小企業向けに,特別に値段を割り引いたバージョンとして位置付けられている。

 ベリタスの「VERITAS Backup Exec 9.1 for Small Business Servers」にはSBS 2003 Standard Edition用の製品と,同Premium Edition用の製品がある。それぞれBackup Exec本体に加えて,(1)ディザスタ・リカバリ機能,(2)Exchange Server 2003のオンライン・バックアップ機能,(3)SQL Server 2000のオンライン・バックアップ機能(Premium Edition用のみ)――という,有料のオプションを標準装備している。

 Standard Edition用製品の価格は9万9000円(通常版37万900円),Premium Edition用製品の価格は13万2000円(同54万4000円)である。このほか,クライアント・パソコンのデータをバックアップするオプションや,アプリケーションが編集中のファイルをオンライン・バックアップするオプションなども,通常版に比べて2分の1~3分の1の価格で販売する。

 コンピュータ・アソシエイツもバックアップ・ソフト「BrightStor ARCserve Backup Release 11 for Microsoft Small Business Server日本語版」を発表した。通常のソフト本体に,Exchange Server,SQL Server,編集中ファイルをそれぞれオンライン・バックアップするオプションを加えたもので,価格は12万9000円(通常版のソフト本体は15万円)。

 ソフトウエア・ベンダーのeBASEは,SBS 2003のバンドル専用の中小企業向けデータベース管理ソフト「Small eBASE Server」を発表した。Small eBASE Serverは,画像ファイルやOffice文書,テキスト・ファイルなどを一元的に管理するためのデータベース・ソフトで,価格は98万円(通常版は170万円)。

 このほかSBS 2003専用ではないものの,トレンドマイクロも「トレンドマイクロ セキュリティパック」という中小企業向けセキュリティ統合製品を発表した。クライアント/サーバー向けのウイルス対策ソフト「Trend Micro Client/Server Security」と,ゲートウエイ用ウイルス対策ソフト「Trend Micro InterScan VirusWall for Small and Medium Businesses」を組み合わせたもので,それぞれを購入するより低価格になるという。価格は25ユーザーで37万円,50ユーザーで70万円,100ユーザーで130万円。

(中田 敦=日経Windowsプロ)