マイクロソフトは2004年1月28日,Windows Small Business Server 2003(SBS 2003)を発表した。ボリューム・ライセンス版を2月2日,パッケージ版を2月6日に出荷開始する。Windows Server 2003ファミリの5つ目の製品となる。

 SBS 2003は,主に中小企業向けのサーバー・システム。Windows Server 2003をベースにExchange Server 2003などのサーバー・アプリケーションを統合し,管理・運用の負担を軽減するツールやウィザードなどを用意した。専任の管理者を用意しなくても運用できるという。

 SBS 2003には,Standard EditionとPremium Editionの2つが用意されている。Standardには,OS,Windows SharePoint Services,Exchange Server 2003,Outlook 2003,共有FAXサービスなどが含まれる。Premiumにはさらに,SQL Server 2000,Internet Security and Acceleration(ISA)Server 2000,FrontPage 2003が含まれる。いずれのEditionもWindows Server 2003に比べて,(1)必ずActive Directoryのルート・ドメイン・コントローラになる,(2)ドメイン内にSBSは1台しか存在できない,(3)ドメイン間の信頼関係を結べない,(4)クラスタリング構成を採れない,(5)最大2CPUまで,(6)クライアント・アクセス・ライセンス(CAL)は最大75まで,といった制限がある。特にCALに関してはアクティベーション(ライセンスの有効化)が必要で,運用面でもWindows Server 2003よりも厳密。所有しているCALを超えるとクライアントからのアクセスが拒否される。

 価格はいずれもオープン。キャンペーンとしてグループ・コラボレーション向けアドオン・ソフトのGroupBoardワークスペースを添付したパッケージも用意され,「Standard Editionスタートアップキャンペーンパック with GroupBoardワークスペース5CAL付き」が11万9800円,「Premium Editionスタートアップキャンペーンパック with GroupBoardワークスペース5CAL付き」が28万3800円である(いずれも参考価格)。

(山口 哲弘=日経Windowsプロ)