潜在的に破壊力の高いコンピュータ・ウイルスBagle.aが先週現れた。昨年,コンピュータ業界を混乱させたSobig.Fと同様に,広範囲な被害をもたらす危険性がある。

 もっとも,セキュリティの専門家によれば,Bagle.aウイルス(BeagleとかBagelとも呼ばれている)は,1週間で数万台のコンピュータに感染した後,すぐに消えうせるという。このウイルスは大量メール送信型に分類されており,自分自身を電子メールの添付ファイルにして増殖する。

 ただし,Bagle.aは一連のウイルス攻撃の第1弾なのかもしれない。米Network Associatesと米Symantecの専門家は,もっと危険度が高いかもしれないウイルスと連携した攻撃に警戒するよう,ユーザーに警告している。

 例えば,Sobigのオリジナル・バージョンはほとんど問題を起こさなかった。しかし,Sobig.Fは史上最速のスピードで拡散し,2003年9月には数百万のシステムに影響を与えた。Bagle.aは来週(2004年1月28日)には収束するが,専門家の目は近日中に現れそうな新しい脅威に向けられている。

 Bagle.aの本体は電子メールの添付ファイルである。何か良からぬものであることを隠そうとはせず,電子メールの本文には次のように記されている。

Test =)
(ランダムな文字)
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Test, yep.

 添付ファイルのサイズは常に1万5872バイトだが,ファイル名は変更されているはずだ。

(Paul Thurrott)