カナダのティーンエージャーであるMike Rowe氏は先週,彼の人生の中で最も恐ろしい思いをした。彼が開設しているWebサイトの「MikeRoweSoft.com」という名前がMicrosoftの商標権を侵害しているため法的な措置をとると,Microsoftの法務担当者が高圧的に警告してきたのだ。

 Webのデザインもやっている高校生のRowe氏によると,サイト名はアクセス数を増やすために面白いものという軽い遊びの気持ちで付けたものだという。しかし,Microsoftは笑って許してくれず,ドメイン名を変更すべきという主旨の25ページにも渡る手紙を送りつけてきた。Rowe氏がこの論争を報道機関に公開したところ,話に興味を持った人のアクセスが集中し,12時間で25万件という許容量を超えるアクセスにより,サイトが一時的にダウンするハメにも陥った。

 これらの観衆からMicrosoftに非難が殺到。先日になってMicrosoftは突然トーンダウンし,「権利を守るために行き過ぎたところがあったかもしれない」と謝罪の意向を表明した。「我々はMike Roweが若い起業家で独創的なドメイン名を付けたと評価している。私たちは自分たちの商標というものを真剣に考えているが,今回に関してはやや真剣になり過ぎたかもしれない」という声明を発表した。

 一方,Microsoftの代理人はRowe氏と公正な和解のための作業をしていることも明らかにした。「Microsoftは相互に納得する結論に至るよう誠実な努力をしてRowe氏と連絡を取っている。この件に関して,当社はみんなが満足するような解決ができると希望を持っている」と語る。

(Paul Thurrott)