複数の情報筋によると,次期Windows OSであるLonghorn(開発コード名)にも複数回のベータ版がリリースされることになりそうだ。そうだとすれば,いくつかの情報を元に考えると,2005年後半の製品リリースは一層疑わしくなる。

 以前のWindows OSの開発工程では,数回のアルファ・バージョンを経て2回か3回のベータ版をリリースし,その後に1,2回のRelease Candidate(製品候補)版をリリースす傾向があった。Longhornでもこの開発工程に変わりはなさそうである。

 米Microsoftで開発部門のディレクタを務めるJohn Montgomery氏によれば,2004年夏に予定されているLonghornベータ1は開発者向けに限定されたものになるという。ただし,数万人の主力テスターと数百万人の一般テスターによる大規模なベータ・テストになりそうだ。

 ベータ2(リリース時期は不明だが2005年前半と予想)は,一般顧客に照準を合わせたリリースになる。使い勝手や見た目の細部が詰められていき,新しいユーザー・インターフェースのAero(開発コード名)を搭載した最終製品に近いユーザー体験が得られるはずだ。

 ただし,Build 4051をテストしている技術者たちによれば,Microsoftはテスターからのフィードバックに従って,ベータ向け「Longhornソフトウエア開発キット(SDK)」の提供中止を検討しているという。ベータ1をリリースする前に,新しいアルファ版の開発を余儀なくされているようだ。

(Paul Thurrott)