日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は10月20日,企業ユーザー向けにウイルス対策のトレーニングを実施する「HPウィルス予防訓練サービス」を発表した このサービスは,トレンドマイクロ製のツールを使ってウイルスの発生/感染をシミュレーションし,従業員に対してウイルス対策のトレーニングを実施するもの。企業全体のセキュリティ意識向上を目的とする。

 ウイルス予防訓練サービスは,(1)ユーザー環境に合わせた作業計画の策定,(2)訓練実施のためのツール導入と設定,(3)訓練用の擬似ウイルスに感染したメールを従業員に送信し,それに対する従業員の行動をツールで収集,(4)収集したデータを分析したレポートの作成,(5)レポートを基にしたウイルス対策の教育――の手順で実施される。トレンドマイクロ プロダクトマーケティング部の網野順マネージャーは「地震や火災訓練のように,ウイルス対策に関しても事前の訓練が必要。セキュリティ監査の一環として実施することで,問題点の洗い出しもできる」と本サービスの必要性を説く。

 サービス提供開始は11月1日,価格は49万5000円(100ユーザー)から。日本HPは今回発表したサービス以外にもエンドユーザー向け教育サービスを拡充する予定である。また同社は,ユーザーのシステムを常時監視して,ウイルスの侵入を確認したときやウイルス対策ソフトの定義ファイルが未更新なときに警告する「eDoctorウィルス遠隔監視サービス」という既存サービスを拡張するなど,ウイルス対策の各種サービスを強化していく方針だ。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)