9月10日,シカゴで行われているStorage Decisions 2003のカンファレンスで米Microsoftは,「Windows Storage Server 2003」がまもなく入手可能になるだろうと発表した。Windows Storage ServerはNAS(Network Attached Storage)上でファイル/プリント・サーバーを実現するWindows Server 2003ベースの製品。米Dell,米EMC,米Hewlett-Packard,米Iomega,NEC,富士通といった主要ストレージ・ベンダー各社から,新しいハードウエア製品に組み込まれて出荷される。

 Microsoftによると,Windows Storage Serverには2種類のエディションを用意する。1つは,データ・センター向けのハイ・スケーラブルなファイル・ストレージ・サーバーに使うEnterprise Edition。もう1つは,企業の部署,支社,中小規模事業で使うファイル/プリント・サーバー向けのStandard Editionである。

 Microsoftのエンタープライズ・ストレージ部門のシニア・バイスプレジデントであるBob Mugliaは次のように語っている。「ITの専門家たちは私たちにこういう。われわれが必要とするのは,データ保護に役立ち,ファイル・サーバーの統合を保護し,ビジネスの連続性を保持する低コストのストレージ・ソリューションだ。そうした厳しい要求に対して,Windows Storage Server 2003はボリューム・シャドウ・コピー・サービス,仮想ディスク・サービス,クラスタリングのフェイル・オーバーなどの機能により低コストでこたえられる。」

 Windows Powered NAS(WPNAS)により,Microsoftのストレージ・ソリューションはNAS機器の市場で41%のシェアを得ている。Windows Server 2003をベースにすることで,Windows Storage 2003製品はWindowsベースの環境を直ちに統合し,独自のWebベースの管理設備に使いやすいツールとインターフェースを提供できる。

(Paul Thurrott)