米Microsoftは9月3日,サーバー環境の展開を自動化するツール「Automated Deployment Services 1.0」を同社のWebサイトで無償公開した(該当サイト)。Automated Deployment Services(ADS)は,あらかじめ作成しておいたサーバーのOSやシステムのイメージを,新たに設置したサーバーにリモートで展開するための仕組み。使い方としては,ブレード型サーバーを使ってWebサーバーを増設する場合などを想定している。

 似た仕組みとしてリモート・インストール・サービス(RIS)があるが,こちらは既に構築されたシステムへクライアントを追加するときに利用するもの。また,システムの配布は,クライアント側から取りに行くプル型になっている。これに対して,ADSはサーバー展開を目的としており,システムの配布は管理者側(システム側)から操作するプッシュ型となっている。

 ADSでディスク・イメージの配布を担当するイメージング・サーバーとして使えるのは,Windows Server 2003, Enterprise EditionおよびDatacenter Editionのみ。配布できるOSはWindows 2000 ServerとServer 2003の各エディション。環境を展開される側のサーバーは,PXE(Pre-boot Execution Environment)規格に対応している必要がある。PCサーバー・メーカーでは,Dell,Hewlett-Packard,NEC,富士通が対応を表明している。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)