日本IBMは9月24日,ソフトウエア開発における分析・テストを行う支援ツール群「IBM Rational Software」を出荷する。IBM Rationalは,今年2月に米IBMが買収した旧米Rational Software製品のことで,ソフトウエア事業のブランドとしてはDB2,Tivoli,Lotus,WebSphereに続く5番目のものになる。

 同社ソフトウェア事業の堀田一芙常務執行役員は,「CSは顧客満足度の略であるが,最近のお客様は満足よりも成功(Success)を求めている。IBM Rationalはそれを実現するためのツールだ」と同製品にかける意気込みを語る。

 今回発表された新製品は,全部で30製品。中でも,中核となるのが,IBM Rational XDEファミリである。.NETとJ2EEの統合開発環境に対応したことが特徴。統合開発環境のアドイン製品として提供されているため,統合開発環境上でシームレスに利用できる。これにより,開発者は,UMLでモデリングする,それをプログラム・コードとして生成する,トレースやカバレッジ分析を行う――といった各種作業を1つの統合開発環境から行えるようになった。

 IBM Rational XDEファミリは4製品。(1)Visual Studio .NET 2003対応のUMLモデリング・ツール「IBM Rational XDE Developer .NET Edition」,(2)WebSphere StudioおよびオープンソースのEclipse 2.0対応の「IBM Rational XDE Developer Java Platform Edition」,(3)上記2つの同こんに加えトレース機能Visual Traceを追加した「IBM Rational XDE Developer Plus」,(4)Webアプリケーションのテスト自動化ツール「IBM Rational XDE Tester」。(1)(2)の価格は50万4000円から。(3)は70万8000円から。(4)は51万5000円から。

(小野 亮=日経Windowsプロ)