8月中旬からWindowsのセキュリティ・ホールを悪用して猛威を振るっているBlaster。この影響があるのは,PCサーバーやパソコンだけではない。組み込み用途のWindowsを採用するプリント・サーバーやアプライアンス・サーバーなどにも感染の危険性がある。

 富士ゼロックスは8月25日,同社のプリント・サーバーやコピー機ベースの複合機にBlasterが感染する危険性があることを公表した(該当サイト)。これらの機器には,Windows NT 4.0/2000/XPベースの組み込みバージョンが採用されている。速やかにネットワークから切り離して,ウイルス除去ツールの使用やパッチ適用を実行することを勧めている。

 またマイクロソフトが開発したWindows Powered NASもWindows 2000をベースにしており,これを採用するNAS製品も感染の危険がある。複数のNASベンダーがホームページ上で警告を出している。該当製品を出荷しているのはアイオメガ,NEC,デルコンピュータ,日本IBM,日本ヒューレット・パッカード,日本マックストア,日立製作所など。パッチは,英語版OS向けのものを使用するなどの注意が必要である。該当メーカーのWebサイトで調べたり,サポートに問い合わせたりするなどして速やかに適切な処置を施したい。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)