日本AMDは6月30日,8または4CPU機用の64ビットCPU「Opteron 800シリーズ」と1CPU機用の「同 100シリーズ」を発表した。動作周波数の違いによりそれぞれ3種類の製品がある。Opteron(オプテロン)は,既存のIA-32アーキテクチャをAMDが独自で64ビットに拡張した「AMD64」アーキテクチャを採用するサーバー/ワークステーション向けのCPU。Intelの64ビットCPUであるItaniumとは互換性がない。AMD64を採用する最初のCPUは2003年4月に出荷開始しており,今回の製品が第2弾となる(既報)。

 Opteronでは,Itaniumのようにアプリケーションだけでなく,OSについても既存のIA-32向けのものがそのまま使える。ドライバ・ソフトについてもそのまま利用できるため,周辺機器の移行も容易である。ただし,64ビット独自の機能を生かすためには,OS/アプリケーションとも専用のソフトが必要となる。Microsoftは,Windows Server 2003とWindows XPの各ベータ版を2003年中ごろリリースする(既報)。Windows以外に,Red Hat,Turbolinux,SuSEなどのLinuxを利用できる。大手PCサーバー・メーカーでは,米IBMがOpteronの採用を表明している。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)