独ドイツテレコム傘下の大手携帯電話会社であるT-Mobileはこのほど,米Microsoftが開発した携帯電話向けOS「SmartPhone」を搭載した新型携帯電話の出荷を延期すると発表した。今回の延期は,自社の携帯電話プラットフォームを売り込んでいるMicrosoftにとって逆風となるだろう。

 興味深いことにT-Mobileは,出荷延期の理由を,Microsoftのソフトウエアが想定したほどの品質になかったことにあると説明している。一方のMicrosoftは,今年中にSmartPhoneが市場で成功を収める見込みだと述べている。

 しかし,Microsoftがビデオ・ゲーム市場で問題を抱えていることを考えれば,スマート・フォン市場でも同じような事態が起こるのではないかと考えたくなる。1億7000万台のスマート・フォン市場のうち,フィンランドのNokiaが57%を占めているのに対して,Microsoft勢のシェアはほとんどの欧米諸国で10%に満たないからだ。