Microsoftの関係者によると,リリース済みのOffice 2003のベータ2を再度更新するのに伴って,製品のリリースが今夏遅くから初秋の時期にずれ込むことになるようだ(関連記事)。ベータ2の更新に関する公式見解では,Microsoftは特定の日付には固執しておらず,カスタマのニーズに合致したものが完成したところでリリースするとしている。「Microsoftは,製品の品質とカスタマの両方を重視している。この結果,出荷目標時期の修正が必要になる場合,われわれはその通りにするだろう」(Microsoft広報担当者)という。Officeのリリースの遅れはExchange Server 2003のリリースにも影響する。Exchange Server 2003がOffice 2003に含まれるバージョンのOutlookと一緒に出荷開始されることになっているためだ。

 Microsoftの担当者は先週こう語っている。「Office Systemのベータ2は一定の完成度を持つと考えている。ベータ2では,フィードバックに基づいて多数の改良を施したが,これらフィードバックを取り入れた個所をカスタマによりよく実感してもらえるよう,この春のうちにベータ2をもう一度更新する。恐らくダウンロード可能なパッチを公開する形態になるだろう。製品の開発完了時期は今夏を想定しており変わっていない」。

 Office 2003での改良は,ここ最近Officeに対して行われるバージョンアップの中でも大規模な内容になる。InfoPathやOneNoteなど新しいアプリケーションを投入するほか,Visual Studio .NET 2003へのアドオンを用意してWordやその他のOfficeアプリケーションをホストにしたカスタム・メイドのアプリケーションを作れるようにしている。なお,ベータ1のリリースは2002年10月,ベータ2のリリースは2003年3月である。