米Microsoftは3月28日(米国時間),Windows Server 2003の最終コード(Gold CodeまたはRTM Codeと呼ばれるもの)を完成させ,MSDN会員並びにベータ・テスターへの配布を開始した。MSDN Universal/Professionalの会員は,Windows Server 2003のWeb/Standard/Enterprise/Enterprise 64-Bit Editionのほか,System Resource Managerなどの運用管理ツールをダウンロードできる。RTMはRelease-To-Manufacturingの略で製造工程に向けた出荷の意味。

 また,Windows Server 2003のベータ・テスターは,180日間の期間限定の最終版を入手できる。ベータ・テスターが入手できるWindows Server 2003のエディション(Web/Standard/Enterprise/Enterprise 64-Bit Edition)は,それぞれテストしていたものと同じものである。Microsoftでは,ベータ・テスターに製品版を提供しないと述べているが,これは同社が実施するサーバーのベータ・プログラムにおいて恒例となっていることである。

 同社では,ベータ・テスターに送信した電子メールに「Windows Server開発チームは,Microsoft Windows Server 2003のRTM(Build 3790)をアナウンスできることをうれしく思います」と書かれていた。また同メールには,「Microsoftは2003年3月28日に最終版の開発を公式に完了し,マスター・メディアを製品工場に出荷致しました」とある。

 MicrosoftではかねてからRC2(Release Candidate 2,製品候補第2版)からRTM版へのアップグレード・パスを喧伝していたにもかかわらず,同じ金曜日,ベータ・テスターに対して,RC2からRTM版へのアップグレードは推奨できないと警告を出している。Microsoftはテスターに対して「RC1またはRC2からRTM版へのアップグレードは可能ではありますが,このようなアップグレード・シナリオはサポートされていません。ただし,ベータからRTM版へのアップグレードをMicrosoftがサポートする旨の合意をあらかじめ結んでいる場合は,この限りではありません」と述べている。また「Techbetaアグリーメントは,RC1またはRC2からRTM版へのアップグレードのサポートを含んでいないことに注意してください。Microsoftでは,ファイナル・ビルドのクリーン・インストールを強く推奨しています」という。