Microsoftは,4月24日に出荷を開始する「Windows Server 2003」で,米Advanced Micro Devices(AMD)の64ビット・プロセッサ「Opteron」をサポートしたバージョンを出すかどうか,公式にはなにも明らかにしていない。しかし,どうやってサポートするかという話が漏れ聞こえてくるので,いずれOpteronをサポートしようとしているのは確かである。関係者によると,Opteronに対応させるためにOpteron専用バージョンを作る必要があるのか,あるいは通常の32ビット版へのアドオン・パッケージでこと足りるのか,Microsoftはまだ判断しかねているのだという。
実装形態の問題とは別に,Microsoftは値付けの方法も考える必要がある。仮にアドオン形式での配布になると,コストの転嫁先が問題になる。この問題の解決策として予想されるのは,Windows Serverの「Limited Edition」のような限定版をリリースして,それにOpteron対応機能を含めるという方法だ。このやり方なら,Opteron対応版にどの程度の需要があるか判断できるし,早期導入ユーザーにも一応納得してもらえる。Windows NT系列製品の設計・開発の中心者であるDave Cutler氏は大のOpteronファンなので,限定版などといわず正式版の製品で対応してくれることを期待したくもなるが,現実には彼は近ごろ目に見えて軽んじられている。ましてMicrosoftが彼1人のためにIntelとの良好な関係に悪影響を及ぼしかねない行動を取るとは考えられないことだ。