マイクロソフトは3月12日,都内で開催された「ITフォーラム2003」(主催:マイクロソフト・日経BP社,会場:新高輪プリンスホテル)で,Webベースのグループウエアである「Windows SharePoint Services(WSS)」のベータ版を日本で初めてデモンストレーションしてみせた。

 WSSは,従来Office XPファミリに含まれていた「SharePoint Team Services」をバージョンアップしたもの。新版では名前を変え,Windows Server 2003標準のアプリケーションとして,無償で提供される。リリース時期は,2003年中旬。同ソフトの機能には,お知らせ,掲示板,To Do,文書管理,画像管理,リンク集,承認のワークフローなど,共同作業をするための機能があり,旧版より強化されている。特にOffice 2003(2003年夏ごろ出荷予定)と併用することで高い機能拡張が得られる。アーキテクチャが変更され,各機能のWebパーツが従来のデジタル・ダッシュボードから.NETのWebフォーム・コントロールに変わり,全体を.NET Framework上で動作するプログラムとした。

 会場では,同社製品マーケティング本部オフィス製品部の昇塚淑子シニアプロダクトマネージャがデモンストレーションを行った。Outlook 2003を使って電子メールにOfficeソフトのファイルを添付して送信する際,「共有添付ファイル」を選択して送信すると,WSS内に新しいワークスペースが自動的に作成される。送信者が後からローカルのファイルを修正すると,ワークスペースの文書ファイルも更新され,既に受け取っている人の手元のファイルも,時間が経つと自動的に修正内容が反映されるといったデモンストレーションを行った。他にもポータル・ページのWebパーツをドラッグ&ドロップで位置を動かし,ブラウザ上でサイトの構築,ページの作成,データの入力ができる様子を見せていた。

(木下 篤芳=日経Windowsプロ)