ソニーの出井伸之会長兼CEOは,最近米Palmのソフトウエア部門であるPalmsourceの買収に2度言及した。目的は,同社の携帯情報端末「CLIE」に搭載しているPalm OSのライセンス料を抑えることである。

 同氏は,Apple Computerの買収にも心を動かしている。これによりソニーがコンピュータ業界に大きな影響力を行使する準備が整うという思惑からだ。彼に公式コメントを求めると,「ビル・ゲイツでさえ,私が狂ったのじゃないかと聞いてきた」とジョークを語った。しかし,彼は狂っているわけではない。Palmsourceは,ソニーにとっては特に安い買い物だろう。親会社のPalmから最近分離したうえに株価も安い。Apple Computerに関しては確信があるわけではない。しかし,ソニーは一人勝ちをしている数少ない巨大メディア企業なのだ。ソニーの決断は誰にも予測がつかない。