米MicrosoftがWebサイトで提供している「サポート技術情報」の記事中に,「ワークステーション版のWindows Server 2003」が登場していることが2月14日までに明らかになり,ちょっとした話題になっている。2004年末に出荷開始予定の次期クライアント版Windows「Longhorn(開発コード名)」の出荷前に新しい中継ぎ版が登場するのではないかと憶測を呼んだためだ。

 話題の発端となったWebサイト「Neowin.net」によると,いくつかのサポート技術情報の記事で,該当製品名として「Windows Server 2003, Enterprise Edition for the Workstation」が登場したという。ただし,Neowin.netで指摘された記事は2月14日遅くから現在まで閲覧できない状態が続いている。Microsoftは2月14日遅くに,サポート技術情報の記事が単なるミスプリントであり,64ビット版クライアントOSである「Windows XP 64-bit Edition 2003」のことだったと話した。この製品は2002年7月に発表済みで,Windows Server 2003の各エディションと同時期の2003年4月末に出荷が始まる予定である。

 Microsoftの担当者によると「サポート技術情報の記事中で,該当製品のリストに『Windows Server 2003, Enterprise Edition for Workstation』と表記してしまうミスがあったのを確認した。現在,正しい該当製品であるWindows XP 64-bit Edition 2003を参照するように修正作業を進めている。ちなみにこの製品は米Intelの64ビットCPUである『Itanium 2』をサポートしたデスクトップ製品であり,OEMベンダーを通じてのみ提供する予定だ」という。

 Windows XP 64-bit Edition 2003はItanium 2用の高性能なワークステーション向けアプリケーションを動作させるためのプラットフォームとして開発したもの。複雑な科学技術計算やデザイン,エンジニアリング・アプリケーション,3次元アニメーションの制作などの用途を想定している。