米Microsoftは先週,新しいデジタル著作権管理(DRM)ソフト「Windows Media Data Session Toolkit」を発表した。音楽ファンのPCユーザーから悪評紛々の現在のコピー・プロテクトに代わる技術としてレコード業界での採用を期しているようだ。このツールキットでは,1枚のCDにオーディオ機器向けのレイヤーとPC向けのレイヤーを別個に作ることが可能で,違法コピーを防止できるようになるという。CDプレーヤやカー・ステレオでは音声のレイヤーが通常の音楽CDと全く同じように振る舞うが,PCで利用する場合はPCレイヤーに書き込まれた内容によって音楽ソフトをCD-Rにコピーできるかどうかやその他PC上で利用できるかどうかを制限できる。

 フランスで開催された,レコード/音楽出版業界の展示会「MIDEM」で,Microsoftのデジタル・メディア・エンタテインメント部門のGeneral ManagerであるDavid Fester氏は「(ユニバーサル・ミュージックとEMIが)この技術に大きな興味を持ったようだ。レコード会社が自身の手でプロテクトを埋め込んだCDを作れるためだ」と語った。この2社はいずれも世界的な大手レコード会社である。

 MicrosoftはこれまでにDRM技術に多大な投資を行っており,ネットワークからのダウンロードで配布されているコンテンツに関してはMicrosoftの技術が広く普及している。現在,音楽CDのコピー防止に用いられている技術は既存のCD規格を逸脱してしまっている失敗作だった。もしMicrosoftの技術が大手レコード会社に採用されれば,世界規模での普及に向けた大きな弾みとなるだろう。