セキュリティ指向の電子メール・サービス・プロバイダである800onemailは,企業が電子メールを安全に使う8つのポイントを公表した。新年はセキュリティを見直すよい機会である。その一環として電子メールのセキュリティをぜひチェックしておきたい。

1.全電子メール・システムをチェックする。多くの企業は2000年問題以降,システムをアップグレードしていない。古いシステムはセキュリティ・リスクが高い。

2.電子メールの利用法の概要をセキュリティ・ポリシーとして明確にする。その中で電子メールによるコミュニケーションをだれに許すかを定義する。作成したポリシーを通常業務の一環としてユーザーに告知し,必要に応じて更新する。

3.電子メールの利用に必要なパスワード・ポリシーを厳格にする。同じものを使わないようにして頻繁に更新する。デジタル署名とUSBトークンを組み合わせるような2-factor認証の採用を検討する。

4.複数の防御方法を組み合わせる多重防御を電子メール・セキュリティの向上に利用する。デスクトップ用ウイルス対策ソフトとサーバー用のウイルス対策ソフト,コンテンツ・フィルタリング・ソフトの組み合わせなどがある。最近のウイルスは非常に多様でウイルス対策ベンダーの対応状況にも差がある。1つのウイルス対策システムのみに頼るのは,もはや十分ではない。集中管理によるスパム対策ソリューションも利用する。

5.VPN(仮想プライベート・ネットワーク)やSSL(Secure Sockets Layer)によって電子メールの通信を暗号化する。便利だからといって企業の電子メール・システムをインターネットに公開してはならない。

6.在宅勤務者や無線システムのユーザーのセキュリティ・レベルを,利便性を維持したまま社内のPCと同じにする。例えば,デスクトップ用のウイルス対策ソフト,パーソナル・ファイアウオール,管理されたVPNを利用してもらう。

7.可能なら電子メール・システムの監視とユーザー向けのサポートを24時間365日実施する体制を作る。管理者は複数のセキュリティに関するフォーラムに参加し,セキュリティに関する最新の警告を受け取れるようにしておく。

8.利用中の電子メール・システムや委託中のアウトソーシング先に関する調査報告やセキュリティ・モデルを評価する。特にウイルス対策ソフト,スパム対策システム,サポート・モデル,インフラストラクチャ,耐障害性,データ・センターのストレージ,バックアップ体制,接続性,暗号化について調べる。