マイクロソフトは12月24日,Windowsシステム管理ツール「Systems Management Server 2.0(以下,SMS 2.0)」の機能拡張モジュール群「Systems Management Server 2.0 Feature Packs」の配布を開始した(該当サイト)。「Software Update Services Feature Pack」と「Administration Feature Pack」の2種類のパッケージが含まれる。SMS 2.0のライセンスを所持しているユーザーに無償で提供する。

 Software Update Services Feature Packは,WindowsおよびMS Officeへのセキュリティ・パッチ適用を支援する機能をSMS 2.0に組み込むソフトウエア。管理対象となっているマシンをスキャンしてパッチの適用状況を調べたり,必要なパッチを配布したりできる。マイクロソフトが2002年6月から無償配布しているセキュリティ・パッチの配布支援ツール「Software Update Services(SUS)」も似た機能を持っているが,SUSではパッチの適用状況を調べることが難しい。SMS 2.0とこのFeature Packを組み合わせた場合は,管理者が適用状況を把握しやすいので,大規模なシステムでもパッチの適用を徹底できる。

 一方,Administration Feature Packは,大規模なシステムの管理機能を強化するパッケージである。複数のSMS 2.0を使っているサイトで1台のSMS 2.0サーバーの設定を他のSMS 2.0サーバーにコピーするツールを含むほか,Windows NT 4.0のサービス・パック6aやOfficeの更新パッケージの一部など,従来SMSで配布できなかったアプリケーションを配布できるようにする機能拡張も含まれている。

 いずれのパッケージも,SMSのインベントリをWebブラウザで参照するためのレポート作成システム「SMS Webレポートツール」を含む。また,2003年中にリリース予定のSMS次期版「SMS 2003(開発コード:Topaz)」には今回のFeature Packと同等の機能が初めから組み込まれる。

(斉藤 国博=日経Windowsプロ)