調査会社IDCは,LinuxよりもWindowsの方が長期的な運用ではコストが低いとこのほどレポートした。オープン・ソースのソリューションは複雑で,トレーニングやサポートにコストがかかるのが主な原因である。Linuxは無償のためWindowsよりも廉価だとするのは単純とMicrosoftが主張するなど,ここにきてTCOに関する議論はヒートアップしてきている(該当ニュース)。Microsoftによれば,OSに関連するほとんどのコストは製品の購入後に発生する。今回のIDCの調査は案の定,Microsoftに依頼されたものだ。

 IDCシステム・ソフトウエア・グループの調査ディレクタであるAl Gillen氏によると「Linuxは(Windowsよりも)基本的にお世話やお守りが必要になる。この結果が明確に語っているが,(Linuxのような)特別な環境を運用するには,より大きなマンパワーが必要となってくる」という。

 IDCによると「今回のTCO調査は,企業のIT部門でよくあるネットワーク・インフラ,印刷,ファイル共有,Web,セキュリティといった5つの作業について調べている。これらのうちの4つについてWindowsの方がコストが低く,WebについてのみLinuxの方がコストが低かった。Windowsの方が有利な作業では,Linuxの場合よりも5年間で11~22%ほど安くなる。WindowsはLinuxに比べ,管理とソフトウエア開発に関してよくできた使いやすい環境を提供しており,トレーニングや外部からのサポートが少なくて済む」としている。