セキュリティ装置の販売や導入サービスを手がける図研ネットウエイブ(本社:横浜市)は11月22日,米Fortinetのセキュリティ・アプライアンス「FortiGate 3000」の販売を開始した。FortiGate 3000は,ウイルス・メールのフィルタリング,コンテンツ・フィルタリング,ネットワーク・アタックの検知,ファイアウオール,VPN――の機能を持つ複合型セキュリティ装置。これら処理を実行する独自開発の専用チップを搭載しており,ファイアウオール機能で最大3Gビット/秒のスループットを実現するなど高速処理を可能にした。価格は523万円。

 今までもVPN装置やファイアウオール装置,アタック検知装置で専用チップを採用する製品はあったが,ウイルス対策やコンテンツ・フィルタリングも実行する製品で専用チップを採用したのはFortiGate 3000が初めてという。FortinetのCEOであるKen Xie氏は,「専用ASICを使用することによって,汎用のCPUとOS上で稼働するソフトウエアによって実現する従来製品に比べて,最大で100倍の性能を実現した」と述べている。

 FortiGate 3000は,インターネット・サービス・プロバイダを主な対象とした製品で,ギガビットEthernetポートを3個,100BASE-TXのEthernetポートを3個備える。ファイアウオールの同時セッション数は最大50万で,1秒間当たりに処理できる新規セッション数は最大5万。VPNのスループットは最大300Mビット/秒,VPNトンネル数は最大5000。ウイルス・パターン・ファイルなどは,FortiGateのWebサイトから定期的にダウンロードできる。

 FortiGateシリーズにはこのほか,SOHO向けのFortiGate 50(16万6000円)を始め,中小企業向け,大企業向けなど合計7種類の製品がある。

(中田 敦=日経Windowsプロ)