日本IBMは10月2日,2.4GHz動作のXeonを最大2個搭載するブレード型PCサーバー「BladeCenter HS20」を発表した。競合製品に比べて,CPU性能が高いのが特徴。最大4Gバイトのメモリーを搭載可能で,ギガビット・イーサネットを標準装備する。

 ブレードを収納する「BladeCenter」のきょう体は高さ7U(1Uは約44mm)で,ここにBladeCenter HS20を14枚まで収納可能。価格はBladeCenter HS20が40万円,BladeCenterが78万円。出荷開始は12月13日。

 ブレード型サーバーはCPUやメモリー,ハードディスクといった部品を基板上に搭載したサーバー・ブレードと,このモジュールを10から20枚程度収容するシャシーで構成される。CPUやハードディスクの実装密度を向上させるのが特徴になる。スペースや電力を削減できることで,設置場所に制限のあるユーザーをターゲットにしている。

 既に発売されているNECや富士通などのブレード型サーバーは,CPUに動作周波数1GHz前後のPentium IIIやCelronを採用し,Webシステムのフロントエンドなど比較的軽い処理を対象にしたものが多い。BladeCenterは,これらの製品に比べて1U当たりのCPU実装密度は1/3から1/2程度と低いが,CPUにXeonを採用して性能を高めたのが特徴。

 日本IBMはシステム管理ソフトウエアの新版「IBM Director 4.1」を同時発表し,BladeCenterに同こんする。IBM Director 4.1は自動設定ウィザード機能を備え,多数のブレード・サーバーの導入,構成,管理を簡素化できる。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)