高岳製作所は8月30日,松下電工インフォメーションシステムズ(NAIS-IS)と共同でシン・クライアント・システムの提供を進めることで合意したことを発表した。既に高岳製作所は,シン・クライアント事業を担当する社内カンパニの「システム・ソリューション カンパニー」を2002年10月に分社化し,新会社「ミントウェーブ」を設立すると発表している。NAIS-ISは2002年12月にこのミントウェーブへ出資するほか(出資比率24%),経営への参画,エンジニアの出向などでミントウェーブの事業に積極的に参加する。
シン・クライアント・システムの国内市場は「PC市場と対比すると欧米の20分の1の普及度にとどまっている」(NAIS-ISの濱田正博社長)と極めて小さい。しかし,セキュリティ意識の高まりやブロードバンド技術の普及で,国内市場の本格的な成長が始まると判断した。現在,高岳製作所ではシン・クライアント事業の7割程度をハードウエアの販売が占めているが,システム提案やサポートに強いNAIS-ISの参加でインテグレーション事業を強化し,2004年にはハードウエア販売による収入を45~50%程度にまで圧縮したいという。