マイクロソフトは8月5日,次期WindowsサーバーOSである「Windows .NET Server日本語版」のRC1(Release Candidate 1,製品候補第1版)をベータ・テスターとパートナ企業向けに提供開始すると発表した。年内の開発終了を目指す。米国では英語版のRC1を7月26日(米国時間25日)からダウンロード提供しており,およそ10日遅れのスタートとなった。

 同RC1を入手するには(1)TechNet Plusサブスクリプション会員,(2)MSDN(Microsoft Developer Network)会員,(3)パートナ企業――のいずれかである必要がある。Windows .NET Serverファミリには,「Windows .NET Datacenter Server」「Windows .NET Enterprise Server」「Windows .NET Standard Server」「Windows .NET Web Server」の4つの製品がある。ダウンロード入手できるのは,同Enterprise Server(32ビット版または64ビット版)と同Standard Serverのみ。同Datacenter Serverと同Web Serverは,OEMベンダー向けに提供する。

 Windows .NET Serverは,XML Webサービスなどの実行環境「.NET Framework」を初めて標準搭載するサーバーOS。Active Directoryなどの既存機能も操作性・管理性の向上を図っている。他にもアーキテクチャを大幅に変更してパフォーマンスと信頼性を向上させたという「IIS(Internet Information Services)6.0」,Webサービスを公開・検索するための標準仕様UDDI(Universal Description Discovery and Integration)を実装する「Enterprise UDDI Services」などを搭載している。

 マイクロソフトでは同時にWindows .NET Server認定アプリケーションを示す「Certified for Windows .NET Server」ロゴを取得するために,「.NET Partner for ISV」プログラムの受付を開始。ソフトウエア・ベンダーは,同プログラムに参加することで,ロゴ取得のための費用の割引や検証施設の利用ができる。

(木下 篤芳=日経Windowsプロ)