開発コード名「Longhorn」と呼ばれるWindowsの次期バージョンは,早くても2005年まで出荷されることはない。これまで米Microsoftの幹部たちが度々話してきたが,会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏も最近,Microsoftの金融アナリスト向け会議でその時期を繰り返した。

 しかし,Longhornのリリース・スケジュールは2005年以降に登場すると見られる他の多くの製品や技術と密接に結びついている。 OfficeやExchange Serverの将来バージョン,さらにはSQL Server(開発コード名Yukon)が,Longhornの新しいファイル・システムを利用するためだ。ちなみに,Longhornのサーバー版(2003年第1四半期に登場予定のWindows .NET Serverファミリの後継になる)がLonghornのデスクトップ版と同時にリリースされると理解している。

 ところで,MicrosoftはOffice,Exchange,Windows Serverに対するアップグレードをどれだけ早く提供できるのだろうか。おそらく,最低でも2年はかかると考えられる。実際,Office 11は2003年中ごろに出荷される予定なので,Longhornと一緒にリリースされると見られるOffice 12は,少なくとも2005年中ごろまで出荷されることはないだろう。

 さらにWindowsサーバーを見ると,Windows 2000 Serverが一般に出荷されたのは2000年2月,その後継となるマイナー・バージョンアップ版のWindows .NET Serverは2003年の2月前後と見られる。従って,その次のバージョンが2005年中ごろより早く出荷されることはありえない。Longhornは明らかに2005中ごろ以降に出荷する計画になっているはずだ。

 そして,この間に最低でも1つか2つのWindows XPのマイナー・バージョンアップ版がリリースされると予想できる。これらはLonghornまでの“中継ぎ”製品だ。MicrosoftはWindows XP Service Pack 1や同Tablet PC Edition,同Media Center Editionの開発で手一杯なため,将来のリリースについて話すことはないだろう。だが,Windows XPの将来バージョンが2002年遅くに姿を現し始めることは保証できる。