IT専門の調査会社IDC Japanは6月27日,国内ストレージ・システム市場の2001年実績および今後の予測を発表した。これによると,2006年にはSAN(Storage Area Network)やNAS(Network Attached Storage)などのネットワーク対応ストレージ・システムがサーバーに直接接続するDAS(Direct Attached Storage)を金額ベースで上回り,市場の60%を占めると予測している。

 同社では今後4年間は出荷金額で毎年平均8.3%で成長,2006年には市場全体で8000億円弱の規模になると予測している。これを支えるのがネットワーク対応ストレージだ。国内のネットワーク・ストレージの普及は米国に比べると2年以上遅れていた。しかし,国内ユーザーでも急増するストレージ容量をより効率的に運用・管理したい,あるいはデータセントリックで信頼性の高い情報基盤を社内に構築したいという需要が増加してきたためと同社は見ている。

 なお,2001年のストレージ・システム市場は,出荷金額ベースで5209億2300万円と前年比10%増だった。ディスク・システム別で見ると,SANがSANが598億6000万円で前年比137.5%増,NASがNASが170億円1200万円で同52.4%増と大きく伸びたのに対して,DASは4440億5100万円で同1.6%増とほぼ横ばいだった。NASとSANのネットワーク対応ストレージの比率は,2000年の7.7%から2001年は14.8%と2倍近くに増えている。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)