マイクロソフトは,オンラインでWindowsにパッチを適用するWindows Updateサイトを社内向けに構築するソフト「Microsoft Software Update Services」(SUS)の公開をようやく開始した(該当サイト)。当初は6月はじめにも公開を予定していたが,最終的な社内調整などで2週間以上もずれ込むこととなった。

 SUSは,パッチをオンラインで適用するWindows Updateサイトを社内に自由に設置できるようにするソフト。「SUSサーバー」というコンポーネントをインストールしたマシンが定期的にMicrosoftのWindows Updateサイトをチェックして,新しいパッチを発見すると自動的にダウンロードしてくる。それらのパッチの中から管理者が指定したものだけが実際に社内に公開され,SUSのクライアント・ソフトを組み込んだマシンに自動的に適用される(管理者権限をもつユーザーが利用している場合には適用の許可を求めるダイアログを表示する)。また,このクライアント・ソフトでは,マイクロソフトの署名を自動的にチェックしたり,あらかじめ設定したサーバー以外からはパッチをダウンロードしないといったセキュリティ上の工夫もしている。

 SUSのソフトはサーバーとクライアントに分かれて公開されている。サーバーはサービス・パック2を適用したWindows 2000 ServerとRC1以上のWindows .NET Serverで,クライアントはWindows XPとサービス・パック2を適用したWindows 2000で利用できる。これらのユーザーならば,基本的に無償でSUSを利用できる。

(根本 浩之=日経Windowsプロ)