マイクロソフトは6月12日,同社が提唱するタブレットPC向けOS「Windows XP Tablet PC Edition 日本語版」を発表した。Windows XP Professionalに,ペン入力機能や音声認識機能などを追加したもので,Windows XP Professionalの上位版と位置付けている。ソーテック,東芝,NEC,日本ヒューレット・パッカード,富士通の5社がこのOSの採用を表明し,秋以降にタブレットPCを順次出荷開始する。

 今回明らかになったタブレットPCの形状は,ノートPCのディスプレイ部分が180度回転しておりたためる「コンバーチブル型」(写真)とキーボードのないパネル形状の「ピュアタブレット型」の2種類。ピュアタブレット型の見た目は,ペン入力機能を搭載したPDAが大きくなったというイメージだが,PDAのように機能を限定してサイズを小さくしておらず,Windows用のハードウエアやソフトウエアのすべてが使える。

 デモでは,(1)手書き文字をワープロのように太字にしたりあとからスペースを空けて図を書き入れたりできる,(2)手書き文字の文書内における検索ができるなど,ノートPCにはない優れた点をアピールした。

 価格については,「ハードウエア・メーカーが決めるものであって,はっきりいくらとは言えない。ただ,現在のノートPCの最上位モデルと同等程度になるのではないか」(マイクロソフト)という。

(小野 亮=日経Windowsプロ)