米Microsoftは6月4日,Javaのソース・コードをC#のソース・コードに変換するツール「Java Language Conversion Assistant(JLCA)」のベータ2をリリースした。開発者向けのWebサイトからダウンロードできる(該当サイト)。2002年2月にベータ1をリリースしているが,今回のベータ2では変換速度を向上したほかActiveXコントロールへのアクセスや変換可能なライブラリの種類を増やした。日本語に対応したJLCA製品版は、2002年の後半に提供を予定している。

 JLCAはMicrosoftが2001年1月に発表した,Java開発者向けの.NET環境への移行推進戦略「Java User Migration Path to Microsoft .NET (JUMP to .NET) 」に合わせて発表されたもの。Visual Studio .NETのアドオンとして動作し,Visual J++ 6.0のプロジェクトをC#のプロジェクトに変換する。単体のJavaソース・ファイルも変換可能。構文や演算子を変換するほか,標準のクラス・ライブラリ呼び出しも.NET Framework上で動作する相当機能に置き換える。このためJava Development Kit 1.1.4に相当する.NETベースのクラス・ライブラリが付属する。Microsoftの独自クラス・ライブラリ「WFC(Windows Foundation Classes)」やJavaプログラムからWin 32 APIを呼び出すVisual J++固有の機能「J/Direct」にも対応する。

 JLCAの主な用途は既存のJavaコードの変換で,.NET Framework向けのアプリケーションをJavaで新規開発するためのツールとしては別に「Visual J# .NET」がある。Visual J# .NETも現在ベータ・テストが行われている。

(斉藤 国博=日経Windowsプロ)