トレンドマイクロは,4月18日,企業向けウイルス対策ソフトの新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 5」を発表した。エンドユーザーが使用するPCにインストールしてウイルスを検出するクライアント用ウイルス対策ソフトと,それを集中管理する管理用サーバー・ソフトで構成される。

 クライアント用ソフトは,同社がコンシューマ向けに販売している「ウイルスバスター2002」と同様にクライアントPCに侵入するウイルスを検出するもの。ただし,パーソナル・ファイアウオール機能などが省かれている。

 管理用サーバーは,各クライアントPCにウイルスを検出するためのパターン・ファイルを配布したり,クライアントPCに対してリモートからウイルス・チェックを実行させる機能がある。

 新版では,クライアントPCで受信するメールのウイルス・チェックをするツール「POP3 Scanner」を搭載した。これにより,例えば,ノートPCを社外に持ち出して,個人で契約しているプロバイダのメール・サーバーからメールを受信するときにもウイルスを検出できる。

 また,従来は,パターン・ファイルをいったん管理用サーバーにダウンロードし,クライアントPCに配布していたため,出張などでノートPCを外部に持ち出しているとパターン・ファイルを更新できなかった。新版では,インターネット経由でトレンドマイクロのサーバーから直接ダウンロードできるようになった。このとき,ダウンロード中に回線が切断されても,再接続時に中断した部分から再開できる。

 価格は3万8000円(5ユーザー)から。6月17日から販売する。対応OSは,クライアント用ソフトが,Windows 95/98/Me,NT 4.0/2000/XP。管理用サーバー・ソフトが,Windows NT/2000 ServerとNetWare。

伊藤 康生=日経Windowsプロ