マイクロソフトは3月25日,インテルのCPU高速化技術「ハイパー・スレッディング」を採用したマシンでは,プロセッサ・ライセンスを物理的なCPUの数でカウントすると発表した(該当サイト)。ユーザーは,2個の物理的なプロセッサのマシンを4個の論理的なプロセッサのマシンとして利用してもソフトウエアのライセンスが2プロセッサ分で済む。

 ハイパー・スレッディングはサーバー向けプロセッサ「Xeon」が搭載する高速化技術。1つのCPUを論理(仮想)的に2つに見せかけ,使われていないパイプ・ラインや演算器を利用して処理速度を高める。データベース管理システムのようなサーバー・アプリケーションは使用CPU数で課金するプロセッサ・ライセンスを採用している場合があるが,ソフト・ベンダーのプロセッサ数解釈により,ソフトの使用金額が大きく変わる可能性があった。

 多くのソフト・ベンダーはマイクロソフトの決定に追随しようとしており,物理プロセッサ数でのライセンス・カウント方法が普及しそうだ。ちなみに日本IBM,日本オラクルとも物理プロセッサ数でカウントするとしている。

 ただし,サーバー製品の対応CPU数の制限により,上位版を使わざる得ないケースがある。例えばSQL Server 2000の下位版Standard Editionでは,対応するCPU数は論理的にも4個までで,物理的に4個のCPUを搭載するサーバーではハイパー・スレッディングを利用できない。この場合,上位版の同Enterprise Editionを使う必要がある。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)