米Microsoftの研究部門であるMicrosoft Researchは,より憶えやすく,なおかつ破られにくいユーザー認証システムの開発を進めている。英数字の文字列を入力させる従来型のパスワード・システムは,憶えやすさと破られにくさを両立させづらいという問題がある。実際に多くのユーザーが,誕生日や自分の子供の名前,あるいは単に“password”という文字列など,推測されやすいパスワードを使ってしまっている。

 そこでMicrosoft Researchは,文字列を入力させる代わりにビットマップ画像の中の数カ所をクリックさせることにした。クリックした場所の情報はシステムが20ケタの数字に変換して,OSなどの認証システムに渡してくれる。つまり,ユーザーは画像のどの辺りをクリックしたかを憶えておくだけで済む。この「だれでも使えるパスワード」のシステムは数年後に完成予定である。